【リリース告知】防火防災WEB管理台帳
ウェックスの渡辺です。
この度、当社既存顧客向けのサービス「防火防災WEB管理台帳」をリリースする事になりました。以前より構想していた企画であり、消防設備業界では他の事例を見ない全く新しいサービスです。
今回はリリースに至る背景からサービスの目的、その中身について触れていきたいと思います。
建物の防火管理は保管が必要な書類が多すぎる
一般的には収容人数30人以上の飲食店・販売店・宿泊施設等は「防火管理者」を選任し、年間を通じて火災予防の為の活動をしたり、また消防設備点検を業者に委託して実施しなければなりません。
このような防火管理者の活動は管轄地域の消防本部に申請書類を提出しなければならず、提出した書類は最低でも3年間は台帳をつくって保管する必要があります。特に規模の大きな建物では部分ごとのテナントの入れ替えや改修工事が発生するたびに消防本部への申請書類が発生し、防火管理台帳を何冊にも分けて管理している事例も珍しくありません。※内容によっては1回あたりの申請で100枚以上の紙面(各種試験結果、図面、機器承認図など)を束ねて提出する事もあります。
コロナ禍で各申請書類へのハンコが不要に
そのような中で昨年末、コロナ禍における改革であらゆる行政への申請書類がハンコレスとなりました。消防本部への各種申請書類も正に該当し、全国的にハンコ不要で申請書が受理される体制になっています。これに伴って押印する為に印刷する必要があった申請書は電子申請に移行していく見込みがたっています。※以下、消防庁通知です
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/201225_yobou_412.pdf
必要な書類・管理ログを共有できるプラットフォーム
当社ではこのような背景を踏まえて、紙媒体での台帳管理からWEBシステム上でのデータ保管に移行できるサービスの構想を練っていました。各申請書類だけでなく、改修工事に伴う工事アルバムや運営上発生する修繕見積・提案書・工程表といった業者側から提示する様々な書類も一元化して共有できるプラットフォームを提供したい。
同業他社でこのようなサービスを展開している会社は現在でも見受けられません。データ化して管理できる事で「申請書類の紛失」や、「防火管理者変更による引き継ぎ漏れ」といった課題解決にも繋がります。事前にいくつかの顧客にヒアリングしたところ、はっきりと需要がある事を確認できました。
クライアントと一緒に建物の安全をつくっていきたい
全くゼロベースからのスタートではありましたが、パートナーエンジニアのおおばこオフィス柳井さんと新たな開発スタッフの仲間と共に、数々の失敗やリビルトを繰り返しながら今日に至りました。
防火防災WEB管理台帳はまだ完成品ではありません。システムとしてまだまだ改善したい点がありますが、それよりも御客様の防火管理台帳の書類を完全にデータ移行してからこそが真価を発揮します。これから当社の各顧客担当より当サービスのご説明、導入支援に努めていきたいと考えています。
なお、当社保守点検をご契約頂いているお客様には完全無料にてご提供します。
ウェックスが目指す事業領域は消防設備業として点検や工事をきちんと遂行をする事だけではありません。御客様と一緒に建物の防火管理を考え、行動を共にする防火管理のパートナーでありたい。今回リリースするサービスはその手段の一つです。
昨年の組織変更から約半年。まだまだ発展途上の我々ですが、どうぞこれからもよろしくお願い申し上げします。